2011年3月23日水曜日

【学習1–3】拍の分割


4ビート、8ビート、16ビート

前回の『イッサイガッサイ」のダイアグラムを見れば分かるように、
たいていのラップは1拍の中に言葉を複数並べています。
(もちろん、ほとんどのJ-POPも同様です。)
1つの長細い箱に言葉を詰め込んでいるようなイメージです。

しかし、このイメージは正確ではありません。
より正確には、1つの長細い箱を更に分割して複数の箱にして、
それぞれの箱に言葉を入れているイメージが適当です。
言いかえれば、1拍を細かく分けたうえで、言葉を当てはめています。

よく「4ビート(フォービート)」や「8ビート(エイトビート)」などの
言葉を聞くことがあると思いますが、これはその分割の度合いのことです。

たとえば、
8ビート:1拍を2分割したもの(4拍×2分割)
16ビート:1拍を4分割したもの(4拍×4分割)
などです(図1、図2)。


16ビートのラップ

最後に、16ビートを上手く乗りこなしているラッパーとして、
Mummy-D(Rhymester、ライムスター)を聴いてみます。
『グレイゾーン』に収録された「ザ・グレート・アマチュアリズム」から、
彼の最初の4小節を取り上げてみました。
個人的には、3小節目の「(ぱら)さい(と)」と、
4小節目の「(くたばら)ない」の強調に、16ビートの気持ちよさを感じます。


(0:50から)

俺の名前はトーシロー よく聞きな
道行くトーシロー つまり同志よ
素晴らしい 音楽史のパラサイト
ヒップホップは まだくたばらない
(図3)

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